ヒマラヤ山行記録K”summit(頂上)”

9/24:C3を2時30分に出発。もちろんまだ真っ暗だ。日本なら何処の山からも下界の明かりが大なり小なり見えるのだがここでは何も見えない。光っているのは自分達のヘッドランプと星だけ。嫌だと言うのに酸素ボンベを背負わされ、マスクを着けられてしまった。今日も喘ぎ苦しむのかと思って覚悟していたら・・あら、不思議。日本の山を登っているのと変わらない。スタスタと歩けるのだ。酸素の力は絶大。少し雪面を登るとフィックスがあった。ユマールをセットして強引に登る。イエローバンドと呼ばれる岩場(もちろん雪が付いている)は左手にユマール、右手でピッケルを打ち込んで、アイゼンの前爪を蹴りこんでぐいぐいと登る。フィックスは300mで終わり、緩やかな雪面になった。膝から腿くらいのラッセルだ。シェルパと交代でラッセル。疲れたころ下を見ると他の隊のヘッドランプが見える。シェルパと同時に「彼らに先に行ってもらおう」の言葉がでた。その隊は客6人とシェルパ2名の混成チームで客は全員酸素マスクをしていた。先に行かせようとしたらラッセルしているのは客2人だけ。結局その2人とパサン、私の4人で交代でラッセルして緩やかな斜面を登る。次第に平らになってきて何処が頂上か分からない雪原だ。皆で相談してエベレストが見えたらそこを頂上にしようと決め、しばらく歩くと”見えた、エベレスト”一斉に両手を挙げてマスクをカナグリ捨てて、私はバンザイ、ヨーロッパ人達はブラボーと叫び、次々と抱き合った。時刻は9時だった。C3を出発して6時間半が経過していた。(予定は10時間)落ち着いてからガイドのパサンと写真を撮りあう。それにしても寒いので早々に下る。下りは足を前に出せばいいので酸素は使わなかった。フィックスは私はルベルソ、ガイドはエイト環でスルスルと降りてC3に帰る。C3を撤収してC2に着いたのは16時だった。   記:ucon
 写真左:チョーオユー山頂の私。本当はピッケルを頭上に掲げた写真があるはずだが・・ない! カメラが悪いのかそれとも?? チョーオユー、シシャパンマを通じて、頂上の唯一の写真がこれ!
 写真中:私と同じポーズのパサン 
 写真右:初めての8000m峰登頂で喜ぶガイド。これは私が撮りました。同じポーズの私の写真をガイドが撮ったはずなのに返す返すも・・。後ろに見える山は左がエベレスト、右がローツエらしい。
                  



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続き楽しみにしてます
読んでて息苦しくなってしまいました。清水さんが休み休みでないと歩けないとは・・・やはりすごい場所ですね。でも写真の景色はきれいですね。

シシャパンマ記録も楽しみにしてます。
箕西  (2005/10/29 11:11:39) 
























                                                       NET山岳会”HALU”

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