バンザァーイ(八ヶ岳)   



日時 : 平成18年1月13(金)〜15日(日)
メンバー: ucon・ばばちゃん・mikko 3名
コース :
1/13)晴れ
平塚5:00⇒山北⇒一宮御坂IC⇒諏訪南IC⇒9:35美濃戸山荘10:10→13:05行者小屋BC
1/14)曇り後みぞれ(夕方から雪) 阿弥陀岳
行者小屋BC6:30→文三郎尾根経由→8:30中岳→10:00阿弥陀岳10:10→中岳沢経由→11:55行者小屋BC
1/15)晴れ 赤岳
行者小屋BC6:10→地蔵尾根経由→9:35赤岳10:00→文三郎尾根経由→11:00行者小屋BC12:15→13:50美濃戸山荘⇒諏訪南IC⇒一宮御坂IC⇒山北⇒平塚
記録&感想:
13日 朝6時、出発準備完了と思ったとたんmikkoさんから電話が入りました。我が家の近くまで来られているとのこと。自宅の前のバス通りまで来てもらいリュックをのせて出発。
-6℃で全面氷結した山中湖、朝日に染まる富士山を眺めながら一路八ヶ岳をめざしました。
中央道を南諏訪ICで下り、美濃戸口へ。美濃戸への林道入り口に「スタッドレスタイヤにタイヤチェーン装着の車以外は通行禁止」の看板。
入ってすぐの下り坂が通れると後は大丈夫だからとスノータイヤの四輪駆動車はmikkoさんの慎重な運転で凍った雪道に侵入していきました。美濃戸山荘の近くまで行くと赤いロープが張られていました,あらっだめなの?、昨年は入れたのに…、ということで小屋までいってみると「ほんとはだめだけど今日は空いているからどうぞ」ということで駐車させてもらうことができました。一日1000円、3日分で3000円。
身支度を整えて下山に何度か通ったことのある南沢を行者小屋へと向かいました。沢にかかる木橋の雪は凍っていまた。歩き始めて2時間ほど、目の前に赤岳がみえてきました。意外なことに今年の赤岳は黒々とという形容詞がふさわしい姿です、昨年のように真っ白な姿を見せてくれると思っていたのですが……。
13時すぎ到着、色とりどりのテントが並んでいるものと思っていたのですが二張りのテントがあるだけでした。早速幕営跡地の固い雪をピッケルで削って均しテントを設営しました。テント内の一隅づつが各自に割り当てられそこに自分の荷物をおさめました。少しお昼寝でもということで各自寝袋に潜り込みました。
16時前、昼寝から覚めて夕食の支度にとりかかりました。水は雪を溶かして調達。今晩はなべです、うどん、豚肉、ネギ、白菜、シメジ、水菜。足りるかな?、食事担当としては心配なところです。
「豆腐は持ってこなかっただろうね、水を運んでいるようなものだから」「はいっ大丈夫です、ありません(? !)」。
明日の行動用のお湯も用意します。いつのまにか隣の二張りのテントは撤収され、すこし離れた森の中に一張りあるのみで小屋も閉鎖中の静かなテント場です。18時、おやすみなさい。
夜中、テントが飛ばされるかと思うほどのすごい風で時々目が覚めます、三人分の重石が入っているので大丈夫だろうと又夢路をたどりました。
14日 4時起床。昨夜のおなべの残り汁でお雑煮です。鶏肉、ちくわ、小松菜、ネギ入りです。お餅は自己申告でお好きなだけどうぞ、ということにしましたが残ってしまいました、多く用意しすぎたようです。
5時半食事終了6時出発の予定でしたがラッセルは疲れるので赤岳鉱泉のほうから来るかもしれないパーティーを待ってしばし様子見・・・・誰も来ません、ヤムナク6時半出発。
UCONさんを先頭に私、mikkoさんの順で進みました。気温が高いせいか柔らかい雪をラッセルしながら文三郎新道を進みます。昨年三月に来たときはすっぽりと雪にうずもれていた金網の階段が今年は露出していました、そのときは赤岳をめざしていたのですが雪の状態が悪くここで撤退したことを思い出しました。アイゼンを引っ掛けないように気をつけながら登りました。
稜線は深いところでは腰まで埋まるほどの雪、中岳のコルから阿弥陀への上りはアンザイレンで3ピッチ、その後はコンテで頂上へ、10時登頂。残念ながらガスで展望はきかずそこそこに下山にかかりました。コンテで下りその後はアンザイレン、途中、阿弥陀の北稜を登ってこられた二人連れに会いました、女性はかなり高齢に見えました。今回上で出会った唯一のパーティーでした。
中岳沢を下ると早いけど雪崩がおきやすいからとUCONさんは思案されていましたがこの二人連れが行ったので私達も続きました。危ないので急いで行くようにと言われたのでmikkoさんと私、それっ!とばかり走り下りました。文三郎新道との分岐まで所要時間30分でした。そのころから雨?雪?なにやら落ちてきました。
テントに帰り着いたのはお昼前でした。中で熱いコーヒーを飲みながらザイル扱いの復習。
外は雨になったり雪になったり、テントに積もった雪をときどき中から叩いて雪落とし、周りにどんどん積もっていくのが分かります、mikkoさんは外に出たついでに雪かきです。
16時夕食の支度、今日はレトルトカレーにゆで卵とソーセージの付け合せ、ごはんはアルファ米二人分入りを二袋使い残りは翌朝へ。一人前のごはんは大食いの私でももてあます大盛りでした。
明日は雪があがるといいなと思いつつ寝袋へ。まだ18時でした。20時半ころ目が覚めてちょっと外出、まだ小雪が降っています。テントに3cmくらい雪が積もっていたので手で払い落としているうちに手がかじかんできます、内から「つもっている?」というmikkoさんの声、起こしてしまったらしい、急いで寝袋にもぐりこみました。
15日 4時起床、昨夜は風も感じなくよく眠れました。UCONさんがピッケルで外張りを引っ張っておいてくださったおかげ(後でわかりました)。
朝食はカニ雑炊です。トッピングは小さくきったプロセスチーズ、しらす干し、焼き海苔です、口直しに梅干があったほうがよかったかな。食事担当という私の役目はここで完了です。
食後外に出てみると赤岳が雪をかぶって白くなっています、その上には大きな星、満月に近い月も見えます、今日はいい天気になりそうです。雪に埋もれて凍ったピッケルとアイゼンを掘り出して6時過ぎに出発。地蔵尾根への入り口、誰も入っていません、今日もラッセルで登山開始です。昨日よりは深く、新雪が20cmはありそうです、ラッセルを交代して先頭に立つとどうしても気がせきます。ペースを守らなくてはと思いつつもついつい足が速まります、未熟な証拠です。
mikkoさんは樹林帯を抜けて無雪期には階段の急斜面をペースを守って確実にラッセルして登っていきます。初めて出会った一年前より数段の上達ぶりです、この一年の努力がうかがわれます。昨日登った阿弥陀に朝日がさして輝いています。中岳沢の急勾配を走り下りられたのもあの雪があったればこそだと思いました。
最後の登りはUCONさんのラッセルで進み稜線に出ました。その後も急斜面のトラバースや岩が露出してアイゼンで歩きにくいところなどもあり気を引き締めて進みました。展望荘で一休み。赤岳から下ってくる6人のパーティーが見えました。今日出会った最初の人たちで文三郎新道を登って来て地蔵尾根を下るとか、「この後はお互いにラッセルしてあるので楽ですよね」「ありがとう」と行きちがいました。
やにわに強い風が吹きつけてきはじめました。冬の八ヶ岳は常に強風が吹いているものと思っていたのでこれからはこの風にさらされながら歩くのだと覚悟を決めました・・・・。が、強風はしばらくの間だけで、まもなく赤岳頂上に立ちました。
南、北、中央アルプスをはじめ遠くは伊吹山まで望まれる360度の大展望!!。
青空の下、風も穏やかです、ここ数年来の想いがこのときかなえられたのです。富士山に向かっておもわず「バンザァーイ」とさけんでしまいました。赤岳鉱泉までで終わった年もありました、昨年は硫黄岳は登れましたが赤岳は途中で撤退。そんなことも今日のための序奏だったのです、バンザァーイ、バンザァーイ、本当にバンザァーイ。
下山は地蔵尾根を戻る予定でしたが文三郎新道をとりました、赤岳主稜を登る2組のパーティーをを見ながら無事テント場につきました。
凍りついたテントの撤収に手間どりましたがお昼過ぎテント場を後にして美濃戸山荘に向かいました。一昨日より積雪量は少なくなっていて日当たりのいいところはシャーベット状態、小枝に積もった雪は溶けてぽたぽた…、まるで丹沢の降雪の後みたいです、それにひきかえ日陰では溶けかかった後凍ったのでしょうツルツルのところが多く自然の変わりように驚かされます。一時間半で山荘に着き車で家路につきました。
初めての雪上テント生活も小屋泊まりの時には寒くて大変そうだなと思って見ていましたが体験してみると静かで快適でした。
UCONさん、mikkoさんありがとうございました。おかげさまで思い出深い山行になりました。 ばばちゃん記
  写真左:美濃戸から行者小屋へ(南沢コース・正面赤岳)
  写真中:阿弥陀岳山頂にて
  写真右:赤岳山頂にて




     コメント一覧
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念願の八ツ、赤岳へ
去年のリベンジ果たせてよかったね。私もとても嬉しかったです。まだまだ、たくさんの雪山にトライしたいですね。食事も美味しかったですよ。
mikko  (2006/01/20 13:18:26) [コメント削除]
























                                                       NET山岳会”HALU”

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